『セッション』 〜勝手に言わせてもらえば今年一番面白い映画(現時点)〜

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観た人の評判が高かった『セッション』!!を観てきました。
はっきり言って、めちゃくちゃ面白かったです!!!


これは、まあ、小さなネタバレリスクがあるので、あらすじはいつも以上に超ざっくりとだけご紹介します。


音楽の名門校に通う主人公ニーマン。彼は一流のジャズドラマーになるという目標を持っていた。
日々練習に勤しんでいると、ある日、学校イチの名講師フレッチャーに見出され、フレッチャーの指導する校内で屈指のジャズバンドへの加入が認められる。
しかし、フレッチャーは一流の講師ではあったが、その指導が超ハードであった!!

大声だして怒鳴りまくるのは当たり前。ドラムをぶん投げるわ、水の入ったボトルもぶん投げるわ、
生徒本人はもちろんその親や友人までもコケにする様な言葉もマシンガンの如く浴びせ続ける!
そして、少しでもリズムを狂わせた生徒がいたら、演奏を止めてその生徒の顔に自分の顔を近づけ、静かな声で質問をする。

「今のお前のリズムは早かったか?遅かったか?」(ゾゾゾ…←鳥肌。怖すぎる)

その返答が合っていよう間違えていようと、容赦なく貼り手を食らわすという鬼っぷり!
(もう、観ていて劇場を緊張感が包み込んでいました)
主人公のニーマンも初めてのレッスンでその厳しい指導を受け、思わず泣いてしまいます。
しかし、ニーマンは鬼講師サッチャーの厳しい指導にもなんとか踏ん張りついていきます。
そして、これまで以上に努力を、そう文字通り”血の滲む努力”をし始めます。
恋人に自ら別れ話を持ち出し、掌は血マメが何度も潰れて血だらけにも関わらず、学校でも家でもほとんどドラムを叩き続けるニーマン。
徐々にサッチャーもニーマンの力を認め始め、ついにバンドの正ドラマーへ指名されますが…。


ここまでで、物語の3分の2程度まで描きましたが、まだまだここからも盛り上がります!


この映画、ストーリーは完全にスポ根です(スポーツでなく楽器演奏ですが)。
しかも、そんじょそこらのスポ根ストーリーと違って、試される根性が半端ではない。
人格否定も当たり前にするドS講師ですからね。


この映画のストーリーで、主人公ニーマンが序盤行きつけの映画館の売店の女の子をデートに誘うシーンがあります。
この頃はまだサッチャー率いるジャズバンドへの誘いを受けた直後で、デートの誘いもOKだったので、これから素晴らしい未来が待っている♪かの様な雰囲気になっているんですね。
ニーマンがデートのOKをもらい映画館からでてくるシーンなんかは、「やっとツキが回ってきた!!」感が表情からすごく読み取れます。

そして、そこから悪夢の初レッスンシーンですよ!!この上げて落とすという演出。演出にもSっぷりがありますね~~。


この映画で好きなシーンがいくつかありますが、その一つをご紹介します。


物語の中盤から、血の滲む努力をした結果、ニーマンはサッチャーに認め始められる様になり(3人のドラマーを何回も順番に叩かせて試すシーンあたりからです)、ついに正ドラマーの座を掴みます。

ついに、正ドラマーとしての初演奏の日を迎えますが、ニーマンが一人自宅から会場までいくバスに乗っていると、バスが急に車体トラブルを起こし動かなくなってしまいます。
仕方なく途中レンタカーを借りて自ら運転をし会場に向かうニーマンですが、
焦るあまりトラックとの衝突事故を起こしてしまいます。
会場では、演奏の直前になっても彼が来ないため控えのドラマーが演奏準備をしていましたが、演奏開始の直前に彼は全身血だらけで現れます。
そして、無理やり演奏をしますがまったく本来の演奏ができず、その場でサッチャーにクビを言い渡され・・・。
という話の流れなのですが私が好きなシーンは、彼が全身血だらけで会場に現れた時、それを見たサッチャーが一瞬「な!?なに!?」って顔になるところです。

なぜかと言うと、ここは「立場の逆転が起きたポイント」だからです!

つまり、今までは鬼講師サッチャーは「もっと狂った様にドラムにのめり込めよ!」と言わんばかりの指導をしてきて、ニーマンをめちゃめちゃに怒り罵倒しクズ呼ばわりし、ある意味、圧倒していたわけです。
ここでは、サッチャーの方がドラムや音楽にかける情熱というか”マジ度”が高いわけです。

しかし、ニーマンは必死で努力しサッチャーの猛烈なしごきにも応えていったわけです。
そして、ついに、「交通事故で死にかけて全身血だらけになってまでもドラムを叩くやつ」になり、サッチャーすら一瞬ヒクほどのドラム野郎になったわけです。
サッチャーが一瞬見せる「な!?なに!?」は「おいおい、そんなになってまでドラム叩くの?!」という心情の現れなんです。
つまり、ニーマンの極限まで高まったドラムへの情熱、”マジ度”がついにサッチャーを超えた瞬間です。
サッチャーが圧倒される側になったわけです。
そう、まさに立場が逆転がしたんです!!

この映画は、この立場が逆転した後からが最高に面白いです。

特にラストの演奏シーン。ここは、もう、最高です。
あの、サッチャーを完全に演奏で圧倒している!!という事実、
そのニーマンの迫力の演奏、そして純粋な音楽の持つ力、様々な要素がミックスされ最高のシーンとなっております!!
うーんエクスタシー!!!終わり方も最高!!
ヒュ~~♪!!


ぜひ映画館でその興奮を味わってください!!


(書いていてもう1回観たくなりましたので、また行ってきます)


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