『幸せへのキセキ』~実話のもつ力強さ!そしてスカヨハのキレ演技がこわかった!

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前回マット・デイモン主演の『ボーン・アイデンティティー』をご紹介しましたが、今回も同じマット・デイモン主演作を。でも作風は180度違うものでいきたいと思います。

今回紹介する『幸せへのキセキ』 は『奇跡体験アンビリバボー』などでも紹介されたことのある実話をもとにした作品。妻をなくした男と子供が”廃れてしまった動物園付きの家”を買い、そこの動物園を再生させることを決意。その過程で主人公の男とその子供達との絆、動物園の職員達との信頼関係の構築、動物との触れ合いと別れ、動物園の開園(復活)、そして男が妻の死を乗り越える姿などが描かれていく。

2010年の映画なんですが、実はDVDをレンタルして家で観たわけではなくつい一ヶ月ほど前に恵比寿ガーデンプレイスの広場で観ました。
恵比寿ガーデンプレイスで「夜の野外映画会 Picnic Cinema」なるものが開催されており、なにやら恵比寿ガーデンプレイスの建物の坂をくだった広場にスクリーンを設置してプロジェクタで映画を流して、地面にも人工芝を引いてそこで映画を観るというちょっと洒落たイベント。
普段なら「そういうオサレイベント(ましてや街は恵比寿!)とか行かないわ~」な自分も「屋外でしかもタダでスクリーンの映画観れるなら行ってみるか」と足を運びました。

数日間に及び数々の作品が上映されていたようですが私がいったのは最終日で上映作品は『幸せへのキセキ』。

ぶっちゃけ、この映画はほとんど知らなかったのですが”キセキ”という表記になんとなく軽い拒絶反応を覚えており期待しておりませんでした…(”キセキ”ってカタカナ表記すると急に安っぽく見える←完全に偏見)。

この作品に対する前情報は「なんか数年前にブランチでリリコさんが紹介してたよーな」くらいの薄いものでした。

ただ、タイトルにげんなりしてたのと作品への前情報が全然なかったのが完全にプラスに働き、加えて屋外映画の雰囲気がよかったことと、お話し自体もテーマが面白く、予想外にどんどん作品に引きこまれていきました。

主演はマット・デイモンなんですが、先日観た『ボーン・アイデンティティー』の若かりし頃のマット・デイモンではなく、味のある大人な男になったマット・デイモンがよかったっす。
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まず、本作では最愛の人(今回の場合、主人公の奥さん)の死を乗り越える姿が描かれているのですが、それが単に新たな恋愛に出会うという感じでなく、自らの人生の目標を再度定め直し邁進していくことや、息子や娘との絆を深めること、恋愛とは違う良き人間関係の構築をしていくこと、動物と真剣に触れ合うこと、などにより自らの人生を充実させるといった方向で描かれているところもよかったです。
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最後まで観ると“奇跡”と“奇跡”がかかってるから“キセキ”とカタカナ表記なのか、とわかるのでちょっと納得できます(←まだ言ってる)。

あ、あと、動物園を再開させるという目標に向かって、本当に七転八倒しながら進んでいく主人公の姿を観ていると「自分も頑張ろうと」思えてきます。動物園の再開にはトラブルが続くんですが、そのなかでも特に資金難についてしっかりと扱われるのもリアルでよかった。こういうお金の生々しいう部分って映画とかだとけっこうスルーされがちですが現実世界だったら必ずでてくる問題ですからね。

そして、スカーレット・ヨハンソンがこないだ観た『Chef ~三ツ星フードトラックはじめました~』の時に負けず劣らず光っていましたね~。いや『Chef~』では出番が少なめでしたが今回はもうガッツリでてます。怒るシーンとかは迫力満点でMっ気のある人じゃないとマジで怖いです(なにこの感想)。
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登場人物の流れで言うと、今回は子役が何人か出てきますが、どの子も素晴らしかった(外国人の演技のうまい下手なんて全然よくわからないけど、なんかよかった)!
主人公の娘(マギー・エリザベス・ジョーンズ)が非常に可愛いしいい味だしてます!表情も最高!彼女あってのあの一家ですね。
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あとは息子(コリン・フォード)も小憎らしいけど可愛いし、 あれくらいの年頃だとそうなっちゃうよなー…と共感を誘う心情を見せてくれます。父親との雪解けというか絆が深まった後の関係性は観ていて本当に「よかった」と思わせてくれます。
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その息子に好意を寄せる動物園育ちの女の子(エル・ファニング)もよかった!エル・ファニングは『マレフィセント』のオーロラ姫役のあの子ですよ~。
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僕はラストシーンで主人公のマット・デイモンが奥さんと初めてあった店で初めて会った時のシチュエーションを自分の子供たちに説明し、一人で出会いのシーン演じるところがとても好きです。
そうなんですよね。その人と暮らし、ともに生きてきた人には、たとえ亡くなっていたとしてもたまにその人のことがはっきりと見える瞬間がある。はっきりと声が聴こえる瞬間がある。
僕も父を子供の頃に亡くしているので、なんだかとても共感できるシーンでした。あ、なんか書いてて泣けてきたからこの辺で(唐突!笑)

最後に。
終盤は苦難を乗り越えついに動物園が開かれるわけで、とても爽快に仕上がっていますが、ご都合主義とゆうなかれ。

だってこれは実話だもの。

とてもいい映画ですよ~。

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