予告編を見た時からずっっっと観るのを楽しみにしていました。
はっきり言って心のなかのハードルは空高くそびえ立つ程あがっておりましたが、そんなもの余裕で飛び越えて、いや、ぶっ飛ばしてくれましたねこの映画は!めちゃくちゃ面白かった!
ロンドンにあるVIPも通うほどの高級テーラー。品のよい高貴な店内には上質なオーダーメイドスーツが並んでいる。しかし、それは表の顔。その高級テーラーの真の顔はMI6もIMFもびっくりの独立型諜報機関「キングスマン」だった…。英国紳士の慇懃さとスマートさ全開のエージェント達が、世界を揺るがす人類抹殺計画に立ち向かうストーリーなんですが、新人選抜試験とかスパイギアを駆使してのキレキレなアクションとか、なんかもう盛り沢山で観ていてまるで飽きない感じになっております。
まず触れたいのは主演のハリー・ハート役を演じたコリン・ファースのアクションですよね。55歳ですよ?!私の知ってる55歳はベルトの上に大玉転がしの玉が乗っかってる様なおじさん(ただ、とてもいい人です)や、信号が点滅したからって軽く走ったら足首やっちゃう様な人(この人もいい人)です。
なのに、本作のコリン・ファースは信じられない動きですよ!そりゃあ、撮り方とかもあるとは思いますがここまで動ける50代はなかなかいないですよね(トム・クルーズは殿堂入りしているので初めから除外しておきます)。あと、スーツ姿キマリにキマっている。この着こなしにも惚れますね。
コリン・ファースの醸しだす熟年ならではの渋いダンディズムには負けますが、実質上の主役と言ってもいい”エグジ―”役を演じたタロン・エガートン(25)も最高だったんじゃないでしょうか。
まだ演劇学校を卒業したばかりだったタロン・エガートンを監督のマシュー・ボーンが発掘。まさにその可能性を見出された期待の新星です。そういう意味では、コリン・ファース演じるハリーに可能性を見出されたエグジーともリンクするキャスティングですので、この事実を知って映画を観ればさらにアガることは間違いないと思います。彼はもうストレートにアクションが凄くて、ちょい前の流行りのパルクールアクションを軽快にこなしますし、スーツ着て走り回る姿も”キレ”というか”鋭さ”があります。にも関わらず一方では、アイリッシュスーツをパリっと着こなして黒縁メガネを掛けたTHE・英国紳士としての振る舞いも見事。コリン・ファースの様な重厚さはなくても、若く品のある洒落っ気漂う立派な紳士になっています。
物語は序盤から中盤までが、「人類抹殺をたくらむ悪役とキングスマンの探りあい」と「キングスマンになるためにエグジ―含む新人エージェント候補たちが受ける選抜試験」の2軸で展開されます。
前者はまだ戦いが表面化する前で戦闘シーンの様な動きのある場面は少ないですが不穏さが漂いヒリヒリとした緊張感があります。逆に後者の選抜試験は試験内容が過激で動的な迫力があります。
中盤から終盤にさしかかると、スパイ映画はこうでなくちゃな展開もあり(エグジ―とあの人とのあのシーンね)、絶体絶命のピンチもあり、序盤を駕ぐアクションもあり、可愛げなエロスもあり、で最高に盛り上げてくれます。
もう全部詰まった映画と言っても過言ではないはず!
なんと続編も企画されているということで、今からめっちゃ楽しみです。
(ただ舞台は日本とのことだそうで、一抹の不安がよぎりますが…。ワイルド・スピードのTOKYOドリフト的な日本描写だと萎えますからね…w。そういう意味ではハリウッドで日本を扱って「おぉよく研究してるわ~」ってのほとんどないから日本人観客からすると続編はちょっと不安が強い…!)
まだまだ始まったばかりの作品ですし公開規模も大きいですから、ぜひともご鑑賞あれ!な作品です。
僕ももう1回は確実に観に行きます~!
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