ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ主演のマイインターンを観てきました。
あらすじをざっくりと書くとこんな感じです。
ロバート・デ・ニーロ演じるベンは、すでに会社を定年退職しており、妻にも先立たれ娘も結婚して出て行っしまっていたため、一人の時間を持て余していた。
これからの人生をどう生きていこうか決めあぐねていたベンは、シニアインターンの求人を見つけ再び働きだすことに。
一方で、ベンの勤め先の社長ジュールス(アン・ハサウェイ)は夫と娘を持ちながら急成長中のファッションECサイトの社長を務め、毎日ばりばり働く女性であったが、いくつかの試練が訪れ悩んでいた。
ある日、ベンは社長ジュールスのアシスタントに選ばれるが、シニアに対して苦手意識を持つジュールスはベンをなかなか受け入れられないでいた。
けれども、徐々にベンの確かな経験値や成熟した人間だからこそできる考え方にジュールスは助けられ感心していく。そして段々と2人の距離は縮まっていくだが…。
とまぁ、大まかなに言うとこんな感じのお話しです。
当初、映画予告の『恋も仕事も頑張ってきたあなたへ』的なキャッチコピーにヽ(`Д´)ノイラっときていたのですが、いやはや、観てみたら普通にいい映画じゃないですか。
アン・ハサウェイ演じるジュールスの序盤の「いかにも”私はできる女”よ感」や、「今ぶいぶい言わせてるeコマースのネット系企業ってこんな感じよ感」は、最初は「ちょっとウぜぇ!」と思っていたのですが、デ・ニーロおじさんが働くようになったあたりからは急にその感じがなくなっていくので気にならなくなりましたた。ロバートおじさん、すげぇや!
(ただ、「イケてる会社描写」がベタすぎて、ちょっと”いかにも”って感じではありましたが、実際イケてるIT企業はああいうものなのかもしれない…)。
まあなんにせよ、ロバート・デ・ニーロが今風の会社で働くイケてる社員と、見事に対比になっていて、本当にいいキャラでした。
スーツ姿に、クラシックな革鞄という昔ながらの会社員スタイルで、変に目立とうせず、でも意見は失礼のない範囲でしっかりと述べる、といった感じ。なんていうか”できる紳士”です。
でも、紳士なくせに、いちいち可愛いんですよねー。
でもって男らしい一面もあって、まあ終始「こんないいおじさんいるの?」ってくらい素晴らしかったです。
あと、アン・ハサウェイ演じる主人公が意外としっかりと辛い目にあうところが(自分は全然悪いことしていないのに、ていうかむしろ懸命に頑張ってるのに)、そこらへんの「恋も仕事も頑張ってきたあなたへ」的なキャッチコピーのスウィーツ映画と一線を画するポイントになっていたんじゃないかと思います。
脚本も監督も『プラダを着た悪魔』とは全然違いますが、どことなく「プラダを着た悪魔のアンドレア(アン・ハサウェイ)が成長して、独立していたらこんな感じだったかもなあ…」と思わせてくれる内容で、久しぶりにアンドレアに会った気がしました。
あっちの世界でも時が流れてたんだ!と思ったらちょっと嬉しくなりましたよ(*´∀`*)そこらへんもよかったポイントですね。
「都合よすぎ!」な展開ばかりのスウィーツ映画に思われがちかもしれませんが、意外にも”苦い”ところはしっかり苦く、“暖かい”ところはしっかり暖かく描いている良作なので、まだ観ていない人はぜひともご覧になってはいかがでしょうか!
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