『シンプル・フェイバー』の好き度
アナ・ケンドリックとブレイク・ライブリーのW主役っぽい映画です。実際はアナ・ケンドリックが物語上の主人公なんですけどね。
話の展開がどうなるかわからない、二転三転する映画で面白かったです。
※このブログは基本ネタバレです。
『シンプル・フェイバー』のキャスト・スタッフ
スタッフ
- 監督:ポール・フェイグ
- 製作:ポール・フェイグ、ジェシー・ヘンダーソン
- 製作総指揮:マイク・ドレイク
スタッフ
- ステファニー:アナ・ケンドリック
- エミリー:ブレイク・ライブリー
- ショーン:ヘンリー・ゴールディング
- ダイアナ:リンダ・カーデリニ
- マーガレット:ジーン・スマート
- デニス:ルパート・フレンド
『シンプル・フェイバー』のあらすじと感想
アナ・ケンドリック演じるステファニーは、シングル・マザーで、人のいい明るい善人って感じで、同じ保育園に子どもを預ける周りの保護者からはちょっと舐められてる感じの女性。
料理や工作などを紹介するYoutuber的な活動をしていて、庶民派な感じです。
ブレイク・ライブリー演じるエミリーは、謎めいた金持ちママ。
住居はすごいし、バリバリ仕事もしてるし、おしゃれだし、酒は強いし、エロいし…といったスーパーキャリアウーマン。
ステファニーとエミリーの共通点は子供の保育園が同じということ。
ある日、保育園のお迎えの際に、ステファニーとエミリーはひょんなことから意気投合。エミリーの豪邸でお酒を飲み交わすことに。
すると、ステファニーはエミリーから「今度、保育園まで自分の代わりに息子を迎えにいってほしい」という「ささやかな頼み(シンプル・フェイバー)」をお願いをされます。
エミリーの垢抜けた姿や生活に憧れていたステファニーは、ステファニーのお願いをすんなり受け入れます。
ところが、約束通りステファニーがエミリーの息子を迎えに行った日から、エミリーは行方不明に。
そして後日、湖から死体として見つかります。
ステファニーは混乱するも、エミリーのチャラい旦那といい仲になったり、エミリーの豪華な服やアクセサリーを身につけたりして、どんどんまんざらでもない感じに。
しかし、ステファニーの周りでエミリーの視線を感じる様な出来事が立て続けに起きた事で、ステファニーは、1人でエミリー水死事件の捜査を始めることにします。
すると、エミリーには双子がいて…死んだのはエミリーの双子の姉だった、という事が判明。
実はエミリーは、少女時代に双子の姉と放火事件を起こし逃亡生活を送っていた身であり、やっとほとぼりが冷めたと思ったら、姉から急に連絡があり「金くれないとバラすよ〜?」と脅されたので殺害→自分に掛けた保険金が貰えるように姉を自分に見立てていた、という事が明らかになります。
すべてを知られたエミリーは、ステファニーを殺そうとしますが、ステファニーがその様子を密かに料理動画のアカウントでリアルタイム配信していたことで形勢逆転!エミリーはお縄に着きました。
エミリーは長年抱えていた放火事件の秘密から開放されたせいか楽しそうに獄中バスケをして、ステファニーはYouTuberとして大成。めでたしめでたし。
話の展開が二転三転。先が全然読めない
一応、本作はミステリー要素もあるので「次はどうなるかな…」と考えながら見てましたが、話が二転三転して先が全然読めなかったです。
「結局、ステファニーが犯人でしたオチでしょ〜?」と思ったら2億%違ってたし、「エミリーとステファニーが、旦那を殺人事件の犯人に仕立ようとしてるんでしょ〜?」と思ったら、実際それっぽい展開になった…と思ったらミスリードだったし(まんまとやられたよ)。
とはいえ、双子オチっていうのは都合いい設定でちょっとズルいし、ネタバラシ的なエミリーの過去のエピソードも、前フリや布石がないから、脚本家の書きよう次第で「実はこうでした〜」ってどうとでも作れるよなぁ…、と気になりはしました。
それでも終始「え?そうくる?」と思わされ、「次は?次は?」と飼い主に遊んでもらうワンちゃんばりに、まんまと次の展開を楽しみにし続けてしまう2時間ではあったんですが。
ブレイク・ライブリー演じるエミリーの圧倒的なファッション性とエロさ
エミリーは外見なつよい魅力がある女性です。
ファッションは基本的にはカチッとしたおしゃれなスタイルで、とにかくかっこいいです。
冒頭の保育園へ息子を迎えにきた初登場シーンは特にキマってました。
また、カチッとした服なのに独特のエロさもあるんですよね。
個人的には、エミリーが旦那の実家に遊びに行った際、旦那の母親が大事にしていた指輪をくすねて、それを帰りの飛行機で旦那にバラして悪戯な笑みを浮かべるシーン。
やってることはマジ最低ですが、そのときの服装が、おしゃれでエロくて印象に残ってます。
アナ・ケンドリック演じるステファニーはキャラクターが最高
エミリーが外見的な魅力に溢れてる一方で、ステファニーはキャラクターが魅力的です。
基本、優等生なキャラなんですが、実は心の底に悪い自分もちゃんといて、それが出てくる時が、人間くさい感じでいいんですよね。
エミリーが死んだ後に、エミリーの服を見てたらだんだん楽しくなって1人でファションショーやっちゃったり、エミリーの旦那と寝ちゃったり。そういう、「優等生でも人間だもの」的な所がよかったです。
また、エミリーの水死事件を不信に思い、ひとりで捜査をしはじめた時の素人探偵っぷりも、コメディ要素強めで楽しかったです。
その後の、不器用なんだか鋭いんだかよくわからない、いい味だした謎解きパートも最高でした。
真に平等な友情って築くのが難しい
本筋とは全然関係ないんですけど、本作を見てて「真に平等な友情」ってなかなか築くのが難しいな、と改めて感じました。
ステファニーとエミリーは保育園で子供の送り迎えの際に出会い友だちになったわけですが、どちらかというと「ステファニーがエミリーに憧れて、友だちになりたがってる」というか感じに映るんですよね。
これ完全に個人的な意見ですけど、「この人と仲良くなりたい」って思うと大抵仲良くなれないか、仲良くなってもいい感じの友情を結べないと思ってて。
片方が「この人と仲良くなりたい」って思うと、それが相手にもなんとなく伝わって、相手も「あ、こいつ私(おれ)と仲良くなりたがってるな…」て思ってしまい、その時点で対等な友情関係を築けないと思うんです。
「仲良くなりたいって思ってる側」は、仲良くなりたいから”嫌われないよう”に少し気を使って行動するし、「仲良くなりたいと思われてる側」は、それを知って無意識に上から目線になり相手を舐めちゃうだろうし(上から目線にならないやつは相当できた人)。
本作も、エミリーに憧れてたステファニーが、エミリーに少し利用されちゃうわけですし(結果的にステファニーが後で逆襲した形だけど)。
人間関係って難しいですね…(謎の着地)。
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