『ホステル』〜エロマシマシ、ゴアマシマシなハイカロリー映画〜

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『ホステル』の好き度

平日の中日の夜23時前、寝るにはまだまだ早いが2時間超えの大作を見るには遅い…ということで、93分で終わるイーライ・ロス監督の『ホステル』を鑑賞することに。
観ながら「ハラハラ、ドキドキ(古い)」して、結局、見終わってすぐには寝られなくなるというね…( ´ー`)フゥー

『ホステル』のスタッフ・キャスト

スタッフ

  • 監督:イーライ・ロス
  • 製作総指揮:クエンティン・タランティーノ ボアズ・イェーキン スコット・スピーゲル
  • 製作:イーライ・ロス マイク・フレイス クリス・ブリッグス

キャスト

  • ジェイ・ヘルナンデス
  • デレク・リチャードソン
  • エイゾール・グジョンソン
  • バルバラ・ネデルヤコーブ

『ホステル』の感想

前半はやんちゃな旅行ムービー

このページの画像は:Kobal/HOSTELLLC/LIONSGATEFILMS/TheKobalCollection/WireImage.com、アマナイメージズ

まず、前半のエロシーンが良かったです(きっぱり)。いや、エロいから良かったということではなく、主人公たちが後半陥る地獄への素晴らしいフリになってたからですヾ(*´∀`*)ノキャッキャ

前半のエロシーンが「長い!話が進まない!」と感じる方もいるとは思いますが、あそこまで性の快楽をきっちりと描いてくれたからこそ、後半の地獄描写にギョッとできたと思うんですよね。前フリが長かったからこそ…というか。

それに、実際にどうやって主人公たちが騙されたか、逆に言えばどうやってルームメイトの女性たちは主人公たちを騙したか、つまり、あの「殺人風俗」がどういう仕組みで運営されているか、その構造が前半をきっちり描いてくれたおかげでよくわかる様になってたのもよかったと思います。

※あと、あそこまでちゃんとエロ描写をいれることで、男側に「このハニートラップ、絶対おれも引っ掛かってたな(;´д`)トホホ…」と思わせる効果もスゴくあったと思う…

個人的には前半は普通に「旅行動画」としても面白かったんです。『15時17分、パリ行き』のなども同じ様に前半はただの旅行動画ですが、本作は「海外の風俗にいく」とか「異国のクラブで喧嘩しちゃう」とか、もっとパンチのある展開で、”興味はあるけど自分にはできなさそうな事”を主人公たちがどんどんやるから見てて楽しかったわけです。

とはいえ、そんなただのエロ旅行動画ともとれる前半にも後半への伏線となるシーンが挿し込まれています。ちょっと変わったことを言うおじさんや、ちびっ子ギャングの存在など、なんていうか、旅行動画の合間合間に「ココ、なにか気持ち悪いな」と感じる場面がちょこちょこあるんです。その引っ掛かる感じが、ちゃんと後半の展開につながっていたのもよかったですね。

後半はスプラッタからの脱獄ムービーへ

後半はスプラッタ展開になりますが、ここのスプラッタ描写もよかったですね。見ててちゃんと「痛い痛い痛い!!!!」となれるという。

ちなみに私はゴア描写は得意ではないですが、でも、やっぱりちゃんと見たいっていうか。手で目を隠しつつも隙間からしっかり見るタイプです。

後半のスプラッタ展開は、顔に布を被らされた主人公の友人の主観ショットではじまります。布の隙間から拷問器具、そして近づいてくる人間が見える、そんな場面です。
「周りの景色が断片的すぎて自分がどんな状況にいるかわからないが…、絶対に不吉なコトが起こるのだけはわかる」というのがスゴく伝わる絶望感たっぷりのシーンでした。

スプラッタ描写は「座ってるときにアキレス腱を30%くらい切っておいて、わざと歩かせる…」とか「殺された友人と目が合う」みたいな記憶に残るトラウマ描写がちゃんとあるのも素晴らしかったと思います。

そして個人的に一番好きなのはその後の展開。本作の後半は、話が進むとスプラッタ展開から今度は脱獄ムービーに変わっていきます。ここが一番楽しかった!特に施設職員の大男が死体焼却場で殺人風俗の客たちが殺した人の残骸を焼いてるシーン。この一連のシークエンスは主人公がこの施設から脱出を試みるハラハラ展開でもあるんですが、同時にこれまたこの施設がどういう仕組みで運営されているか、の説明にもなってて、そういう意味でも面白いシーンなんですよ!

極限まで追い詰められた人間が…

イーライ・ロス監督の映画は何本か見ていますが、クライマックスは「極限まで追い詰められた人間が最後に殻を破る」というか、「葛藤の末に一歩前に踏み出す」みたいな展開が多いと思います。

本作も主人公が殺人風俗の施設から脱出できたと思った直後、女性の悲鳴を聞いて「助けに戻るか、このまま逃げるか」と主人公が葛藤して、結局、戻る、という人としてかなりスゴい判断をします。

「ここで戻るのかよ…」と見てる誰もがツッコんだと思いますが、だからこそやはり心にクルものがあるのも事実(;´Д`)!

本作を単なるスプラッタ映画として片付けられない所以がここにあります。

しかもその後「あぁ…せっかく助かったのに…」的な苦い展開が用意されてて安易なヒロイズムになっていない点もよかった。

まとめ

アカデミー賞ノミネート!といったタイプの映画ではないですが、個人的にはとても面白い映画だと思ってます。前半は”エロ”マシマシ、後半は”ゴア”マシマシとカロリー過多なのは間違いない映画だし、家族と見ると気まずい思いをすることも必至ですが(とくに、おっぱいがいっぱいの前半)、その点にだけ注意すれば存分に楽しめる作品だと思いますヾ(*´∀`*)ノ

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