頭を、ガツンとやられる。という表現があるけれど、
『何者』いう作品はまさに、
私の頭を、ガツンとやってくれた。
1.人を見てて
2.考えを巡らせてて
3.それだけに留まってない=形あるものを生みだす
朝井リョウという作家はそういう人なんだと思った。
この作品は
なんていうか
例えば、
周りには表だって言わないけど内心で
「おれは周り見えてて、なんつうか”わかってるタイプ”だから。」
そう思っている人がいるとします。
その人は確かに観察力はあるし分析力もあるのだけど、
けれども結局、自分自身「何者」でもなく、何も生み出せずにいる。
そうした人の「イタさ」を描いてます。
それ以外にも、作中でイタい人として扱われる人たちが何人かでてきます。
この作品を読んでるとき、どの人物と自分を重ねて読むか。
これなよって、ラストの衝撃はきっと違うはず。
あの人と自分を重ねて読んでた私は、ラストに頭を、ガツンとやられました。
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